働きながら付き添う私の苦悩
私は仕事の準備を整えながら、また今日も小学校一年生の子供を教室まで送り届ける。仕事と育児の両立は簡単なものではない。しかし、まだ小さな子供が安心して学校へ通えるようにと、私は毎朝の付き添いを続ける。
学校の門をくぐると、子どもたちのにぎやかな声が響く。子供は手をぎゅっと握りしめたまま、まだ不安げな顔をしている。「大丈夫だよ」と微笑みかけるものの、私の胸には複雑な思い。これから一日の仕事が待っている。しかし、その前に我が子の安心を優先させるのが、親としての責務なのだ。
一方で、仕事に全力を尽くしたいのに、育児との両立に葛藤する日々。「どうすればもっと効率よく動けるのか」「子供が一人で自信を持って学校に通える日はいつ来るのか」—そんな問いが、頭の片隅にずっと残る。
それでも、私は明日もまた子供と手をつなぎ、教室の前まで歩くだろう。仕事の責任も大きいが、子供の成長を見届けることも同じくらい大切な使命。今日も先生方にあいさつし、かなり多くの先生に覚えてもらった実感がある。
しかし、その使命の裏では、私の心はじわじわと疲弊してきた。教室まで送り届けた後、先生に呼び止められるのがほぼ日課となっている。「今日は授業中に立ちあるいて物を壊してしまって…」「友達たたいちゃって…」そんな話を聞くたびに、申し訳なさと焦燥感が胸を締めつける。
「家庭でできることはありますか?」と聞いても、解決の糸口は簡単には見つからない。特に担任の先生はそれ以外でも忙しいので、家庭の様子にまで配慮しきれないのだ。仕事の合間に子供の成長について考え、周囲に相談しながら手を尽くしているものの、問題はすぐには改善しない。それでも入学から少しずつ環境に慣れてきて奇行が減っている気はする。
私はわが子のために何ができるのか、自問する日々。目に見えない疲労が積み重なっていく。それでも、私はしばらくは子供と手をつなぎ、教室の前まで歩くだろう。上級生をみて、うちの子もあんなふうになるのかななんて心の中にある小さな希望を抱えながら。